2022年トンガ火山噴火に対する支援活動(自衛隊)
時間は全て日本時間(UTC+9)
1月15日13時ごろ
昨年末から火山活動が活発化していた、トンガの火山フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイで大規模な噴火が発生。大量の火山灰を噴出、噴火に伴い日本でも潮位変動が観測され、津波警報が発令された。
海底通信ケーブルにダメージを受けトンガとの通信も途絶。
1月20日午前
防衛省から以下の発表がある。
現地における情報収集・連絡調整のため、オーストラリアにおいて現地調整所を設置。連絡調整員6名を派遣。
トンガ王国国際緊急援助空輸隊等を編成し、航空自衛隊C―130H輸送機2機による輸送活動を実施。
トンガ王国国際緊急援助活動統合任務部隊を編成し、海上自衛隊輸送艦「おおすみ」1隻(陸上自衛隊CH―47ヘリコプター2機を搭載)による輸送活動を実施。
派遣隊員は総勢300名程度。
本命令を受け、早ければ、本日にも、C―130H輸送機2機を出発させ、緊急支援物資として飲用水の輸送を行う予定。
なお、物資等の準備が整い次第、輸送艦「おおすみ」についても現地に向けて出港させ、緊急支援物資の輸送を行う予定。
緊急援助物資の内容
水
高圧洗浄機
スコップ
一輪車
ポリタンク
ゴーグル
マスク
作業用手袋
リヤカー
1月20日22時ごろ
緊急支援物資(2リットル入りの飲料水2500本)をJICA職員とともに積み込む。
(防衛省の出した写真を見ると「富士ミネラルウォーター」が輸送されたようです。)
飲料水と高圧洗浄機を乗せたC130輸送機2機(95-1083)(05-1085)が小牧を離陸。
1月21日9時30分ごろ
防衛大臣記者会見
20日午後に民航機で出国した連絡調整要員は、既にオーストラリアに到着し、今後現地の状況の情報収集や各国軍との連絡調整等を実施する
1月21日17時ごろ
C130輸送機1機(083号機)がオーストラリアのアンブリー空軍基地に到着。共同通信によると、もう1機は経由地のグアムで機体の点検中。
1月21日22時ごろ
防衛省から以下の発表がある。
トンガに対しC2輸送機2機を新たに派遣することを発表。早ければ22日(土)に飲用水を輸送する1機を、23日(日)に火山灰撤去のための用具等を輸送する1機を出発させる予定。
1月21日夜
CH-47ヘリコプターの操縦や整備等に従事する陸上自衛隊隊員が、海上自衛隊の輸送艦おおすみに乗艦。
1月22日12時ごろ
C130輸送機1機(083号機)がトンガのファアモツ国際空港に到着。トンガの人との非接触状態を維持しながら飲料水約3トンを引き渡す。(緊急援助物資の第一弾)
1月22日朝
入間基地においてC1輸送機に飲用水を搭載し、入間基地から美保基地に輸送
美保基地からC2輸送機が離陸
1月22日昼
C2輸送機1機(205号機)がオーストラリアのアンブリー空軍基地に到着
陸上自衛隊のCH-47ヘリコプター(JG-2982)が海上自衛隊の輸送艦おおすみに着艦。ブレードを外し、機体を防錆用のカバーで覆う。
エアクッション艇(LCAC)を海上自衛隊の輸送艦おおすみに収容
1月23日
入間基地で高圧洗浄機や火山灰に対する防護資材をC1輸送機(28-1002)(入間の第2輸送航空隊第402飛行隊)に搭載。
(JICAの出した写真を見るとKOSHINのエンジン式高圧洗浄機JCE-1510UKが搭載されたようです。おそらく美保基地へ輸送してC2輸送機に積み替えた。)
1月23日14時ごろ
美保基地からC2輸送機(204号機)が離陸。
1月24日
早朝、C130輸送機(085号機)がオーストラリアのアンバレー空軍基地を離陸。
C130輸送機(085号機)がトンガに到着。緊急援助物資第二弾となる、飲料水、高圧洗浄機、マスク等を輸送。(1月23日に入間でC1に積み込んだもの)
午前、自衛隊員1名新型コロナウイルスに感染したことが確認される。濃厚接触者の自衛隊員は隔離される。
1月25日
新たに自衛隊員3名が新型コロナウイルスに感染したことが確認される。
1月27日
29日に活動を再開するために、28日に追加の要員を派遣することを発表。
1月28日
夜明け前、追加の派遣要員を乗せたC2輸送機(205号機)が美保基地を離陸。
アンバレー空軍基地にJICAが調達した緊急援助物資(高圧洗浄機と缶詰)が納品される。空自がトンガへ輸送する予定。
追加の要員がアンバレー空軍基地に到着
1月29日
3回目の輸送としてC130輸送機1機がトンガに飲用水約2トン、食料品(缶詰)約4トンを輸送。
1月30日
2月2日
C-130輸送機1機が緊急援助物資(高圧洗浄機及び飲用水)を輸送
2月8日
2月9日
輸送艦おおすみがトンガ王国のトンガタプ島ヌクアロファ港に入港
飲用水はヘリコプターで離島に輸送予定
空輸隊は、輸送艦おおすみにより日本の緊急援助物資の引き渡しの目途がたったこと等を踏まえて日本国内での待機に移行、アンバレー空軍基地を出発
2月11日
CH-47ヘリコプターがテストフライトを行う
(トンガ政府が用意した水タンク車に給水)
2月12日
11日と同様に給水支援を行う
2月13日
2月14日
CH-47ヘリコプターによりおおすみからエウア島に飲用水を輸送
2月15日
ハアパイ諸島リフカ島沖から、ヘリにより同島への支援物資の輸送
2月16日
ババウ島沖からヘリにより、同島への支援物資の輸送を実施
日本で搭載した支援物資の輸送を全て完了
2月17日
国内で待機していた航空隊の待機も解除される
今般の活動において、C-130輸送機2機については、1月22日から2月2日までの間、4回の物資輸送を実施し、飲用水、高圧洗浄機、缶詰等の約17トンの緊急援助物資を、また、輸送艦「おおすみ」は飲用水、火山灰撤去のための用具等といった約210トンの緊急援助物資等(うちCH-47ヘリコプターにより離島に輸送された約30トンの飲用水を含む。)を輸送した。